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デンマーク近代家具デザインの父「コーア・クリント(Kaare Klint)」

さて、少し間が空いていましたが今日から数日間の間はデンマーク出身の建築家や家具、プロダクトデザイナー紹介を再開!!
という事で、今日はデンマーク近代家具デザインの父「コーア・クリント(Kaare Klint)」をご紹介したいと思います。

コーア・クリント(Kaare Klint)は1888年デンマーク・フレデリックスボル生まれ。1924年コペンハーゲン王立美術アカデミーの有力な家具学科の設立に貢献し、同学部の講師と建築学の教授にもなった人です。
Kaare Klint
↑Kaare Klint

彼はモダン主義者と異なり、家具形態の歴史的進化に忠実にそして新古典主義のデザインの責務に取り組みます。彼の仕事の大きな目標は、「これらのデザインを見直し、再考し、現代の需要に合うようなデザインをすること」。クリントとの教えはポール・ケアホルムやボーエ・モーエンセンといった献身的な弟子たちのみと思われていますが、彼のデザインに関する哲学の多くは次世代のデザイナーに沢山のヒントを提供しました。

フレデリックバーグ工科学校で元来ペンキ職人として鍛えられたクリントはコペンハーゲンの技術学校で父親であり建築家のジェンセン・クリントとカール・ピーターセンの元で建築学を学び、1914年にはピーターセンと「ファーボーチェア」を共同でデザインします。

1920年に自分のオフィスを設立した後、クリントはその後の20年間をコペンハーゲンのトーヴァルセン美術館やデンマーク工芸博物館のための家具を制作。彼のデザインした家具は国際的には1929年にバルセロナで展示され1937年パリ展でも展示されました。
Kaare Klint3
↑彼の作った家具が展示してある「デンマーク工芸博物館」

クリントの目標は「全体的な品質」にあり、それは国内の材料を用いたシンプルで上品なものでした。彼のキャリアの後半には会社「ル・クリント(Le Klint)」 を設立し、息子と1940年にデザインした折りたたみ紙のランプシェードのような大量生産にも興味を示しました。

クリントは家具デザインと人間比率の関係を詳細に研究することに大きく貢献しました。着席のための最適用具としての椅子の定義のし直しと微調整に関心を抱き、どのようにしたら達成できるのか分からない大規模な研究を行っていたのだそう。この理論的アプローチは「人体計測」と呼ばれ、後の家具および工業デザイナーにとって必須であると証明されました。

また、研究の一部としてクリントは収納するものに合わせて特別に収納ユニットをデザインし、引き出しや棚の基準寸法を設立します。

科学的理論に貢献し、よりよい椅子を作ろうとする膨らむ熱意を決して失うことの無かった彼は1930年のインタビューで理論と芸術性の間の理想的相互作用について次のように述べています。「デザイナーは家具の作図することを学ぶことは出来ます。項目から項目へと、無味乾燥した事実にのっとって。ですがデザイナーは同時にデザイナー自身が過ごす時間に適した芸術的感覚をそこに与えるべきです」

彼の研究は、デンマークモダンデザインの基礎になりその教えを受けたポール・ケアホルムやボーエ・モーエンセンアルネ・ヤコブセンなど数々の優れたデザイナーを輩出しました。

彼自身も沢山の名作を残しており、「サファリチェア」「デッキチェア」「ファーボーチェア」等、現代でも彼の作品は受け継がれています。(by comfortmart HP)
Kaare Klint2
↑彼の代表作「サファリチェア」

「黄金時代のデンマーク家具デザイナー」と言うと、アルネ・ヤコブセンやボーエ・モーエンセン等が頭に浮かんでしまう人も多いかと思いますが、彼らが生まれたベースにはコーア・クリントがありました。

彼は建築家・家具デザイナーとして活躍するかたわら、教壇にも立ち、「人間工学」「リ・デザイン」に根ざした教育を行った第一人者です。彼の存在がなければ、今のデンマーク家具のデザインは存在しなかったし、ヤコブセンやウェグナー等の巨匠も生まれる事がなかったでしょう。

こうやって、デンマークのデザイナーの生い立ちを調べていくと、「歴史って繋がっているのだな~」と改めて感じます。デンマークには「巨匠」と呼ばれるデザイナーが沢山いますが、その巨匠の全ては何らかの形で繋がっている。

やっぱり「デンマークのデザイン」って根本は同じで、それが派生して色んな形が生まれていったのではないかと思います。「デンマークのデザイン」って調べれば調べる程、奥深い~!

日本では「デンマーク」のデザインも。「スウェーデン」のデザインも「フィンランド」・「ノルウェー」と共に「北欧デザイン」とひとまとめにされてしまいますが、この4カ国には大きな違いが私はあると思います。

元々は大陸繋がりの国なので、根本的なデザインの考え方は一緒かもしれませんが、「日本」や「韓国」、「中国」のデザインって全然違いますよね??これらの国って「アジアデザイン」と一言でまとめたくても、中々まとめられないのと一緒で、「北欧デザイン」と一言で言っても、北欧諸国のデザインは国ごとにそれぞれ違います!!

今はその違いが、何なのかまだ「ふわっ」としていて、わからないのが現状ですが、、、「デンマーク」に滞在中している1年の間に、「デンマークのデザイン」についてもっともっと知識を深め、「デンマークデザインとは何か?」をより詳しく追求してみたいと思います!

*参考**
ウィキペディア:コーア・クリント
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